英検S-CBT試験とは?メリット・デメリットを解説

公開日: 2024/10/15
パソコン

 

英検S-CBTは、パソコンを使った英検の受験方式です。英検S-CBTは、従来型の筆記方式と比較するとさまざまな違いがあります。そのため、メリット・デメリットをしっかりと把握したうえで自分に合った方法を選択するのが重要です。今回は英検S-CBTについて詳しく解説するので、ぜひ参考にしてください。

英検S-CBTと従来の筆記試験の違い

英検S-CBTとは、英検をパソコンで受験する方法です。

そもそもCBTとは、Computer Based Testingの略称であり、受験申し込みから合否確認までの全工程をインターネット上にて済ませられる試験方式を指します。ただし、試験そのものを自宅でパソコン・タブレットから受けられるものはCBT試験には含まれません。

CBT試験とされるのは、試験会場に出向いて用意されている端末から受験するもののみです。英検では英検S-CBTとしてCBT方式を取り入れており、従来までの受験方法とは異なる点が複数あります。ここでは、英検S-CBTと従来の筆記方式との違いについて詳しく解説します。

受験可能な級

英検S-CBTでは受験可能な級が限定されており、受験できるのは3級・準2級・2級・準1級の4つの級のみです。

従来型の受験方式の中でも本会場受験はどの級にも対応していますが、英検S-CBTでは1級・4級・5級の受験ができないため注意してください。

試験方法

先述の通り、英検S-CBTは受験会場のパソコンを使用した試験方式です。

従来型の英検ではペーパーの筆記試験と面接官とのスピーキング試験が行われます。一方英検S-CBTでは、スピーキングまで含めてすべてパソコンで試験が完結します。

スピーキングでは面接官の映像を見て答える方式となっており、オンライン上での直接のやり取りではなく、パソコンに回答を録音して進める形です。また、筆記試験の中でもライティングの設問に関しては、タイピングでの回答と手書きでの回答が選択できます。

そのため、タイピングに苦手意識がある人も安心です。

試験日数

従来型の英検では、1日目に一次試験として筆記試験、2日目に二次試験として面接を実施します。

二次試験は、一次試験合格者のみが受験します。対して、英検S-CBTでは1日で筆記試験とスピーキング試験を含む全試験を受験し、一次試験と二次試験の合否を分けて判断する仕組みです。

試験の実施回数

英検S-CBTは、基本的には毎週土曜日・日曜日に実施されています。

対して、従来型の英検は年間3回のみの実施です。英検S-CBTは、従来型の英検と比較すると実施回数が非常に多いため、受験者がそれぞれのスケジュールに合わせて受験しやすいです。忙しい人にとってはうれしいポイントでしょう。

検定料金

英検S-CBTは従来の英検とは検定料金が異なります。

どの級でも、本会場受験と比較すると数百円程度高くなります。

英検S-CBT試験を受けるメリット

英検S-CBTを受けるメリットは、以下の通りです。

受験者の都合に合わせて受講しやすい

英検S-CBTは実施回数が多いことから、受験者の都合に合わせて好きなタイミングで受験しやすいのがメリットです。

同じ級を年間で6回まで受験可能であり、試験に落ちた場合に再チャレンジしやすくなります。また、自宅近くの受験会場を選べるのも魅力となります。

リスニングが聞き取りやすい

英検S-CBTのリスニングは、ヘッドホンを利用します。

そのため、会場のスピーカーを通して流れる音声よりもクリアに聞こえる点も大きなメリットです。席の場所によって音声が聞き取りにくいなどの心配もなく、安心して受験できます。

タイピングが得意な人はライティングが早くなる

英検S-CBTのライティングは、手書きとタイピングから選択できます。

そのため、タイピングが得意な人であれば手書きよりも早く回答することが可能です。また、タイピング型では文字数が自動計算されるため、自身で文字数を数える必要もありません。

英検S-CBT試験を受けるデメリット

英検S-CBTを受けるデメリットは、以下の通りです。

定員人数が少ない

英検S-CBTは従来の英検とは異なり、ひとりに1台ずつパソコンが必要であることから定員人数が少なくなります。

希望する日程・希望する会場が満員になっている可能性もあるため、受験を決めたら早めに申し込みを済ませましょう。

他の受験者のスピーキングの声が聞こえる

先述の通り、英検S-CBTのスピーキングテストは自分の声を録音して回答します。

個室での受験ではないため、他の受験者の声が聞こえてしまいます。それによって集中力が切れてしまう人もいるでしょう。

試験対策の負担が大きい

英検S-CBTはすべての試験を1日で行います。

従来の英検であれば1日目・2日目に分けての対策が可能ですが、英検S-CBTの場合は一度にすべての対策をしなければなりません。

まとめ

今回は、英検S-CBTの概要や従来型の英検との違い、英検S-CBTで受験するメリット・デメリットについて詳しく解説しました。英検S-CBTが受験会場でパソコンを使用して受験する英検であり、3級・準2級・2級・準1級の4つの級に対応しています。スピーキングを含む全試験を1日で実施しており、同じ級を年間で6回まで受験可能です。試験は基本的に土曜日・日曜日に実施され、受験者が自身の都合に合わせて日程や会場を選びやすいのがうれしいポイントです。また、ヘッドホンを使用するためリスニングが聞き取りやすいこと、タイピングにより手書きよりもスピーディーに回答できる点もメリットとなります。ただし、会場が埋まりやすいことや他の受験者のスピーキングの声が聞こえることなどがデメリットとして挙げられます。

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