CBT試験にすべきかPBT試験にすべきかそれぞれの特徴

公開日: 2024/01/15
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これまでの検定試験などでは、問題用紙と解答用紙を受験者に配布する方法が一般的でした。しかし、ここ最近ではパソコン上で受験から採点まで完結するCBT試験も増えています。そこで今回の記事では、CBT試験の特徴とPBT試験の特徴について解説。また、それぞれの試験方式に向いている試験内容について解説しましょう。

CBT(Computer Based Testing)試験とは

CBT試験は、受験者が試験会場に出向き、パソコンの画面上で問題に解答する試験方式です。Computer Based Testingの頭文字をとってCBT試験とよばれています。受験者はキーボードで文字や数字を入力したり、選択肢を選んでクリックしたりして解答するのです。

とても初歩的なパソコン操作で解答できるため、幅広い年齢層の受験者が受験可能。基本的に筆記用具は使わないものの、メモ用紙が配付されて手元で記入できる場合もあります。

近年では、多くの語学系の検定やビジネス系の検定においてCBT試験が導入されており、主催者にとっても受験者にとっても利便性が高く、近年ますます注目されている試験方式です。日商簿記、秘書検定、英語検定、漢字検定といった有名な検定試験などでも活用され、一般企業の採用試験や大学入試でも導入が進められています。

利便性が高い

CBT試験は多数のパソコンが用意された環境であれば、大人数の受験者が一斉に受験できます。そのため、各地域にあるテストセンターやパソコン教室を試験会場にして、頻繁に試験を実施できるのです。全国一斉に開催するPBT試験に比べると、柔軟な対応が可能なので受験者数を増やせます。

さらに、問題用紙や解答用紙を印刷する必要もなく、試験当日に受験者へ配布したり回収したりする必要もありません。試験終了後に即時判定されて、スコアレポートもパソコン上で受験者に提示できます。

試験問題は、システムに登録しておいた問題を抽出して作成可能。どの試験も難易度を同じ程度にできるので、大きな手間をかけずに、複数回分の試験問題が作成可能です。また、試験申し込みやデジタル合格証まで、すべてオンライン上で完結させている団体もあります。

トラブルを予防できる

ひとつの会場に複数の受験者がいても、各パソコン上で異なる試験内容を出題できます。そのため、試験中のカンニング行為を予防できるのがメリットです。また、マークシートの解答用紙をひとつずつ塗りつぶす作業に比べると、受験者が選択ミスする可能性が少ないといえます。

問題用紙を受験者に配布しないため、試験内容が漏えいするリスクも減らせるのです。また、自動的に採点されるため、採点ミスもなくなり、人経費の削減にもつながるでしょう。

受験できるチャンスが増える

受験者は自分の都合のよいタイミングで受験できるため、受験申し込みのハードルが下がるでしょう。1年を通して随時受験できるので、地方などに住んでいても受験しやすいのが大きなメリットです。

都心部の会場まで時間をかけて出かける必要がなく、自宅から近いパソコン教室などで受験できるため、受験機会が増えるでしょう。さらに、試験終了すると自動で採点されるので、すぐに試験結果がわかるのもうれしいポイントです。

コスト削減できる

一斉型の試験と異なり、CBT試験は受験者1名あたり単価を業者へ支払うのが一般的です。そのため、収支の予測が立てやすいという一面もあります。試験当日に悪天候などのトラブルが起きても、再受験が可能であることからリスクが低いといえるでしょう。

PBT(Paper Based Testing)試験とは

PBT 試験とは、印刷された問題用紙と解答用紙を受験者に配り、筆記式で実施する試験です。Paper Based Testingの頭文字をとってPBT 試験とよばれています。PBT試験は、以前から広く親しまれてきた紙ベースの試験で、アナログ式の試験といえるでしょう。

パソコンを使わず、受験者は鉛筆で選択肢をマークしたり、記述問題がある場合は答えを記入したりして解答。多数のパソコンを用意する必要がないので、座席さえ確保できる会場で実施できます。

だれでも解答しやすい

PBT試験は、これまで多数の入試や各種検定試験などで利用されてきた方法です。受験者は会場に出かけ、制限時間内に一斉に同じ問題を解きます。大規模の試験ならば、複数の試験会場で全国一斉に試験がスタートするのです。

非常にシンプルな方式なので、パソコンを使ったことがない子どもや高齢者であっても不安がなく受験できるでしょう。また、主催する団体のスタッフがくわしいIT知識をもっていなくても問題ありません。申込期間が限られているので、告知などの宣伝活動も期間限定です。

主催者の手間やコストがかかる

PBT試験は、試験準備や試験後の作業に手間がかかるというデメリットがあります。まず、複数回分の試験問題を用意する必要があります。そして、試験を実施するために会場を押さええて、試験官を配置させなくてはなりません。

つまり、会場を借りる費用や人件費が発生するのです。たとえ受験者が少ない場合でも、会場費や人件費などの経費はかかります。

受験者数が多ければ、ひとりあたりの受験者にかかるコストは下がりますが、地方のように受験者数が少ない場合は、ひとりあたりのコストは高くなってしまうのです。さらに、受験者数が確定しないと、収支予測が立てられないという面をもっています。

受験できるチャンスが少ない

PBT試験は、頻繁に開催することは難しく、一般的に主要都市だけで実施されます。受験者にとっては、年間を通しても数回しか受験するチャンスがないのです。PBT試験を受験すると、解答用紙は一括で採点・集計されます。採点・集計作業に時間がかかるため、結果発表までしばらく待たなければなりません。

CBTとPBTのどちらを選べばよいのか

時代の流れに沿って、各種試験の実施方法は変化してきました。主催者にとっては、CBT試験にすべきか、PBT試験にすべきか、迷うところでしょう。ここでは、どのような基準で選べばよいのか説明します。

CBT試験が向いている試験

CBT試験が向いているのは、自動的に採点しても問題ない試験です。つまり、これまで紙のマークシート方式で実施してきた試験は、CBT試験に移行するのが効率的といえます。複数の試験日程が設定されており、自宅から近い試験会場を選べるので、忙しい人や地方に住んでいる人にも非常に便利です。

受験者にとっては、気軽に受験できるメリットが大きいといえます。また、2020年にコロナが流行したことから、接触を避けるためにテレワークが全国的に導入されました。このような時代の流れもあり、密集を避けられるCBT試験を採用する団体も増えつつあります。

PBT試験が向いている試験

PBT試験が向いているのは、自動採点が難しい問題をふくむ試験です。採点者が正誤を判断しながら採点する試験や論述問題を含む試験はPBT試験が向いているといえるでしょう。今はさまざまな業務でオンライン化が進んでいますが、採点者の判断が必要な試験であれば、PBT試験を継続するのがよいといえます。

まとめ

今回の記事では、CBT試験とPBT試験のそれぞれの特徴について解説しました。CBT試験とPBT試験のどちらがいいかは、簡単には判断できません。それぞれの試験の特性によって、どちらの試験方法が最適なのか異なるからです。主催者側が支払うコストや受験者にとってのメリットなどをふくめて、総合的に考えて判断するのがよいでしょう。

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