CBT試験とはオンライン上で受けられるテストのことで、多くの資格・検定団体が導入しています。CBT試験は試験会場へ出向き、オンライン上で受験します。受験者、試験の主催団体にはいろいろなメリットがあるため、CBT試験は活用されています。今回は、CBT試験でカンニングを防止する方法を解説します。
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CBTといってもシステムだけのIBTと会場運営するCBTの2種類がある
CBT試験は全国リアルな会場にてリアルな試験監督員による監督サービスのあるサービスですが、それが無いシステムのみの販売いわゆるIBTをCBTと歌っている会社が多数あります。
まずは各社の委託範囲を確認しましょう。
IBT試験で行われる可能性のある主なカンニング方法
IBT試験では、試験監督員がいないネット型の試験の為、そもそもカンニングはし放題ですし問題も漏えいします。
現在のオンライン型の試験では、この対策として、試験監督員が遠隔監督で確認してくれるサービスやAIにて不正を見抜くサービスが誕生しております。
こちらのサービスであれば、無人のIBTよりはかなり改善された不正対策ができていると思います。あくまで遠隔監視の為、カメラに映っている範囲の事しか分からないという弱点があります。
ここでは想定される不正行為を解説します。
スマートフォンやメモの持ち込みによるカンニング
CBT試験では、受験に使用するコンピューター以外に、スマートフォンなどのデバイスやメモを持ち込むことが考えられます。
たとえば、自分の腕や体の一部にメモを書き込んだり、持ち込み可能な身分証明書にメモを書き込んだりすることが想定されるでしょう。
なりすましや替え玉受験
受験者が本来の申し込み者と異なる人物である場合、なりすましや替え玉受験と呼ばれるカンニング手法が行われる可能性があります。
ICBT試験のようなオンライン上での試験では、なりすましや替え玉受験が起こりやすい傾向があるのです。
外部の人間の協力によるカンニング
外部の人物が試験中にカンニングに協力するケースも存在します。
たとえば、試験会場で外部の人とインターネットなどで連絡を取り合い、不正行為を行う場合です。このようなケースでは、別のスマートフォンやイヤフォンが利用されています。
そのほか
ほかにも、CBT試験で使用しているデバイスを利用して検索したり、保存しているデータを参照したりする方法も考えられます。
このようなカンニング方法は個人で行われることがほとんどですが、協力者が関与するケースも増えているのです。
カンニング発生のリスクが高い試験の特徴
カンニングされる可能性が高いのは、一体どのような試験なのでしょうか?こちらでは、カンニングの発生リスクが高い試験について、その特徴を解説していきます。
合格・不合格のメリット・デメリットが大きい
入社、入学、昇進などの試験において、合格することで大きなメリットが得られる場合、カンニングの発生リスクが高くなります。
逆に、不合格の場合には大きなデメリットが生じるため、合格への強い思いがプレッシャーとなり、不正行為であるカンニングが行われる可能性が高まるのです。
不正が隠しやすい環境である
不正行為が隠しやすい環境では、カンニングが行われるリスクが高まります。
ある調査では、試験中に監視が緩く、カンニングがしやすい状態であれば、カンニングの可能性が高まると回答する人が半数以上いました。
オンライン試験のような遠隔監視モデルでは、カメラの範囲しか確認する術が無い為、不正行為が増える傾向があります。
試験内容が予想しやすい
試験内容が予想しやすい場合、カンニングが行われやすくなります。
たとえば、過去に頻出している問題などが該当。就活のWebテストのように同じ問題が出題される傾向がある場合や、予想される出題内容に合わせてカンニング用の資料を準備できる場合も、カンニングが行われやすい要素となります。
CBT試験でのカンニングを防ぐ方法
それでは、CBT試験でのカンニングを防ぐにはどうすればよいのでしょうか?こちらで、CBT試験でのカンニングを防止する方法について見ていきましょう。
所持品検査をしっかり行う
まず、試験前に受験生の所持品をしっかりと検査し、カンニングに関連する物品がないか確認します。
本人確認も重要であり、提示された身分証明書や写真との照合を行いましょう。これにより替え玉受験を防止することができます。
また、持ち込みが許可されている私物を明確に規定し、許可範囲外の物品を持ち込ませないようにすることも重要です。
会場をカンニングできない環境にする
試験会場でのカンニングを困難にするために、受験生同士の距離を適切に保ったり、パーテーションで区切ったりするなどの対策を施しましょう。
このような雰囲気づくりによって、カンニングが難しくなるという効果があります。実際に効果が証明されている方法です。
試験会場を監視する
試験会場を監視することも有効な手段です。監視カメラを設置したり、試験監督が巡回したりすることでカンニングを防止します。
監視が行われていることを受験生が認識すると、不正行為に対する心理的なハードルが上がるのです。多くの組織がこの対策を導入しており、防止効果は高いといえます。
試験監督員のレベルを上げる
試験監督員のレベルを上げる方法が有効な手段です。専門のCBT業者であれば、試験監督員の教育制度や認定試験制度等を実施し、プロの試験監督員を育成しております。その様な実績のある業者を選定するのが品質に影響します。
試験システム自体の機能
CBT試験には、カンニングを防止するための機能が組み込まれている場合があります。たとえば、問題の出題順をランダム化することで、同じ問題番号に対する解答がほかの受験生と異なる場合があるのです。
これにより、ほかの受験生の解答をコピーしても意味がなくなります。また、試験中に使用できるプログラムの制限機能も存在し、検索や外部データの閲覧を制限することが可能です。
これらの機能は抑止力となり、カンニング行為の発覚リスクを高めるでしょう。
まとめ
ここまで、CBT試験でのカンニング対策についてさまざまな方法を紹介しました。オンラインIBTの導入が増える中で、カンニングへの対策も強化されていますが、同様にカンニングの手法も発展してきております。オンライン型のIBT試験には、まだまだ課題があり、専門の試験監督員が実際に現場で確認するテストセンターの総合委託モデルが厳格な試験運営には必須といえます。